VITRECTOMY
日帰り網膜硝子体手術
硝子体注射は、網膜・黄斑の病気に直接作用する“眼内の精密治療”。
視力の維持・改善をめざす効果的な治療法です。
硝子体手術は、眼球内の中央にあるゼリー状の組織「硝子体」を取り除き、網膜に生じた病変を治療する手術です。
硝子体は目の形を保つ役割を持っていますが、出血や混濁が起こると光がうまく通らず、視力が低下する原因になります。また、硝子体が網膜を引っ張ることで網膜に膜がはったり、穴があいたりしてさまざまな病気を引き起こすことがあります。このような際に行われるのが硝子体手術で、眼科領域では非常に重要な治療法のひとつです。
近年は手術器具の細径化が進み、従来よりも小さな傷口で負担が少なく、安全性の高い手術が可能になりました。
手術の目的
硝子体手術は、病気の原因となっている硝子体の混濁・出血・牽引を取り除き、網膜を正常な状態に整えることを目的としています。
また、網膜にできた膜の除去、黄斑の穴(円孔)を閉じる処置、網膜剥離を治す処置など、網膜の状態に合わせた細かな手技が必要です。
対象となる主な疾患
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●網膜剥離
裂けた網膜の下に液が入り込み剥がれてしまう病気。硝子体手術で牽引を取り除き、ガスの力で網膜を元の位置に戻します。 -
●黄斑前膜
涙道の上流(まぶた側)が狭くなるタイプ。内視鏡手術が特に有効です。
目への負担を最小限に。日常生活へいち早く戻れる硝子体手術
当院では、わずか0.5mmという非常に小さな傷口で手術を行う「低侵襲(ていしんしゅう)手術」を導入しています。 目の表面をほとんど切らないため、術後のゴロゴロとした不快感や乱視の影響を抑えることができます。手術時間の短縮はもちろん、視界の回復も早いため、当日のうちに帰宅でき、すぐにいつもの生活を取り戻していただけるのが大きな特徴です。
手術前後の流れと注意点
白内障手術を安全に行い、術後の回復を良好に保つため、手術前後にはいくつかの注意点があります。医師の指示に従ってお過ごしください。
手術2日前
処方された点眼薬を、決められた回数・方法で点眼してください。
点眼は、手術後の感染予防や炎症を抑える目的で行います。
手術前日
引き続き、処方された点眼薬を指示どおり点眼してください。
また、術後数日間は洗髪・洗顔ができない場合があります。前日はできるだけ入浴し、洗髪を済ませておくことをおすすめします。
手術当日
硝子体手術は日帰り手術となります。
手術は短時間で終了し、術後はしばらく院内で休憩してからご帰宅いただきます。
しばらくの間は、傷口が完全にはふさがっていないため、回復するまでの約2〜3か月間は注意が必要です。医師の指示に従い、点眼薬を正しく使用してください。
車の運転は
できません。
手術翌日
診察・検査を行い、目の状態を確認します。
あわせて、術後の生活に関する説明や注意点についてご案内します。
車の運転は
できません。
手術後1週間
診察・検査を行います。
瞳を広げて詳しい検査を行うことがあります。
車の運転は
できません。
手術後1〜3か月
診察・検査を行い、必要に応じて眼鏡の処方を行います。
この頃には傷もほぼ治り、旅行やスポーツなど、通常の生活が可能になります。
点眼薬の使用については、引き続き医師の指示に従ってください。
特に問題がなければ、手術後の定期的な診察は終了となります。
※上記の流れは、あくまで一般的な例です。
硝子体手術後の過ごし方と注意点
硝子体手術を受けた後の目は、非常にデリケートです。傷口の回復を早め、合併症を防ぐために、以下の点に気をつけて過ごしましょう。
「うつ伏せ」の姿勢(※ガスやシリコンオイルを入れた方のみ)
手術の状態により目の中に「ガス」や「シリコンオイル」を入れる場合があります。その場合は、医師の指示に従って一定期間、うつ伏せや横向きの姿勢を保つ必要があります。
目を清潔に保つ
保護メガネの着用: 寝ている間に無意識に目をこすったり、ゴミが入ったりするのを防ぐため、外出時や就寝時も保護メガネ(または眼帯)を着用しましょう。
点眼・内服薬
処方された目薬や飲み薬は、感染症や炎症を防ぐための非常に重要な役割があります。指示通りに必ず続けてください。
術後は、異物感や見え方の違和感があることがあります。ご不安なことがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
合併症について
硝子体手術は安全性の高い手術ですが、まれに合併症が起こることがあります。
早期発見・早期対応が大切ですので、見え方の急な変化や強い痛みなど、気になる症状があれば早めにご連絡ください。
眼内炎
手術後の傷口から細菌が入り、目の中で増殖して強い炎症を起こすことがあります。重症化すると視力に大きく影響するため、抗菌薬(抗生物質)の点眼や、必要に応じて感染源を取り除く治療・手術を行います。
網膜剥離
手術後、さまざまな原因で網膜剥離が起こる場合があります。視力低下につながる可能性があるため、状態によっては再度硝子体手術などで治療が必要になります。
硝子体出血
術後、目の中で出血が起こり、早い時期に見えにくさ(視力低下)を感じることがあります。出血量が多い場合は、眼内の出血を取り除く処置が必要になることがあります。
眼圧の上昇
手術後は炎症の影響で、一時的に眼圧が上がることがあります。多くの場合、点眼薬や内服薬で眼圧をコントロールできます。
白内障
硝子体手術と白内障手術を同時に行わなかった場合、術後しばらくしてから白内障が進行し、かすみや見えにくさが出ることがあります。硝子体手術後は白内障が起こりやすいため、同時手術、または時期をずらして白内障手術をご提案することがあります。